岩波新書編集部2023年9月19日読了時間: 11分動物たちが生きる場をつくる 希望の一歩(新書余滴)大塚敦子 2023年6月、私はボルネオに出かけました。オランウータンの森を修復するための植林プロジェクトにボランティアとして参加するためで、じつに3年半ぶりの海外旅行です。それは私にとって、先日上梓した『動物がくれる力 教育、福祉、そして人生』の「おわりに」で書いたことの「...
岩波新書編集部2023年5月26日読了時間: 8分社会科学を語る言葉/語る人(新書余滴)宮永健太郎 「地球温暖化問題に関心はありますか?」 突然ですが、みなさんは地球温暖化問題に関心はありますか? インターネットの大海原からわざわざこうしたページへと辿り着くくらいですから、少なくとも知的な関心はお持ちなのだろうと想像します。しかし広く世の中や社会に目を移すと、...
岩波新書編集部2022年9月26日読了時間: 12分 岡本隆司『曾国藩 「英雄」と中国史』刊行によせて文明の傀儡(くぐつ)としての「英雄」 瀧井一博 人物の偉大さについて 司馬遼太郎の言葉と記憶しているが、「中国の陶磁器には神業を感じ、日本の焼き物には作者の個性を思う」との述懐に接したことがある*。岡本隆司氏の『曾国藩』を読み、あわせてそれ以前に刊行されていた同じ岩波新書の...
岩波新書編集部9月13日読了時間: 23分連載 私のコロナ史 第10回(最終回) アフター・コロナさえも忘却の彼方に、けれどもそれに抗ってみたいまず、お詫びから 2020年12月15日に始まり、これまで合計9回を数えたこの連載も、2023年には一度も更新できませんでした。まず、これまで連載を読んでくださった方々にお詫び申し上げます。しかし、いつの間にか終わってしまったというのは主義に反するので、なんとか最終回として...
岩波新書編集部2023年10月9日読了時間: 22分「在野に学問あり」特別編 韓国文学翻訳者・舘野晳この連載は在野で学問にかかわる人々を応援するものだ。 インターネットの発達で、誰でも簡単に情報にアクセスでき、発信できる時代である。そのことを前提として、本連載では在野で研究や学問にかかわる方たちに、研究のノウハウを聞いてきた。ただ疑問に思ってきたことがある。気軽に情報にア...
岩波新書編集部2022年12月26日読了時間: 27分連載 私のコロナ史 第9回 2021年、五輪の開催とワクチン狂騒曲飯島 渉 ワクチン接種をめぐって 2021年をふりかえる時、必ず触れなければならないのがワクチンをめぐるさまざまな出来事です。米国で開発されたmRNAワクチンが日本に輸入され、2月、医療関係者から接種が始まりました。ワクチンの確保や接種のために尽力された方々には申し訳ないの...
岩波新書編集部2022年9月25日読了時間: 6分安倍元総理の国葬と法の支配(大浜啓吉)◆問題の所在 安倍晋三元総理が凶弾に倒れたのは、2022年7月8日であった。岸田文雄総理大臣は、14日には同年秋に政府主催の国葬を行うことを明らかにし、国葬の費用は全額国費で賄う予定であるとした。7月22日には、「故安倍晋三国葬儀」の名称で、無宗教の形式で国葬を行うことを閣...
岩波新書編集部2021年11月1日読了時間: 7分「独学新書!」フェア開催書店はこちら※11/15 書店一覧を更新しました 11月より全国の協力書店にて岩波新書フェア「独学新書!」が、順次開催されます。書店によって、Aセット(30冊)、Bセット(20冊)、Cセット(10冊)で展開されます。 ■応募者全員に「特製トートバッグ」をプレゼント!...
岩波新書編集部2021年10月25日読了時間: 18分来たるべき民主主義の位置を手繰り寄せる――真壁仁編『詩の中にめざめる日本』論 岡和田晃 ※10月20日に復刊した『詩の中にめざめる日本』。長らく復刊リクエストが寄せられてきた本書の魅力と意義について、文芸評論家で現代詩作家の岡和田晃さんにエッセイを寄せていただきました。...